私の父は私に先祖代々の土地を(時価5000万円)を相続税評価額4000万円で譲渡しました。
この場合に父及び私に係る税金について教えて下さい。
通常、個人間の不動産の譲渡は、売った側に所得税の譲渡所得が課税され、買った側には売買登記時の不動産取得税、登録免許税が課税されます。
今回の場合ですと、売主であるお父様には、売却価額から取得価額と譲渡に係る費用を差し引いた部分(譲渡所得と言います。)に対して課税されます。
先祖代々の土地を売却しているので所有期間が譲渡した年の1月1日において10年を超えているため譲渡所得に対して約20%(国税+地方税)がかかってきます。
買主である相談者様には取得した土地の固定資産税評価額の2%の登録免許税、3%(平成30年3月31日までの取得であれば固定資産税評価額の2分の1に対して)の不動産取得税が課税されます。
ただし、譲渡価額が時価に比べて著しく低額である場合には、買った側に贈与税が課税される可能性があります。
この場合、時価に比べてどの程度低額であれば著しく低額となり、贈与税が課税されるかですが、国税不服審判所の平成15年6月19日の裁決によれば、路線価が公示価格の80%目途に評定されていることを前提に、相続税評価額での譲渡は時価に比べて著しく低額であるとは言えないとしています。
今回のケースですと、路線価が公示価格の80%程度の水準であれば買主側に贈与税の課税がなされる可能性が低いでしょう。
実務上、親族間での不動産の譲渡についてはその価額の設定は注意をする必要がありますので、専門家を利用された方が良いでしょう。
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