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本来の相続財産

2021/03/09
本来の相続財産
相続税の税額を計算する場合、相続税の課税価格を計算しなければなりません。相続税の課税価格の計算の中で今回はメインとなる「本来の相続財産」について紹介いたします。

本来の相続財産

相続税の税額を計算する場合、相続税の課税価格を計算しなければなりません。
相続税の課税価格は次の①~④の合計額から⑤と⑥を控除した金額を言います。
 
①   本来の相続財産
②   みなし相続財産
③   相続開始前3年以内の贈与財産
④   相続時精算課税制度による贈与財産
⑤   非課税財産
⑥   債務
 
相続税の課税価格を計算する上で必要になる「①本来の財産」を簡単に表すと、被相続人が亡くなった日に持っていた、お金に換算できる全ての財産ということになります。
 
 

本来の相続財産とは

本来の相続財産の代表的なものとして、現金・預金、土地、家屋、有価証券などがあります。
これらは、普段私たちがイメージする「財産」と一致するので、わかりやすい相続財産だと思います。
 
しかし、「本来の相続財産」には形があるものだけではなく、形がないものもあります。
例えば、他人の土地を借りている場合の借地権や、電話加入権、著作権、特許権、貸付金などの権利や経済的な利益全般です。
 
なお、「お金に換算できるすべての財産」ですから、家具や家電製品、オーディオや書画骨董などの趣味・嗜好品、食器類や宝石、庭の石や立木なども、家庭用財産として相続財産として含まれます。
実際にはとても買手などつかない無価値に見えるものものであっても、相続税を計算する上では、お金で換算できる経済的価値のあるものはすべて、相続財産になるのです。
 
 

本来の相続財産の具体例

≪現金・預金≫…現金、小切手、普通預金、定期預金、当座預金など
≪土地≫…宅地、田、畑、山林など
≪土地上の権利≫…借地権、定期借地権、地上権など
≪家屋≫…家屋、庭園設備など
≪構築物≫…駐車場、広告塔など
≪有価証券≫…株式、出資、国債、地方債、社債、貸付信託・証券投資信託の受益証券など
≪家庭用財産≫…家具、什器備品、電話加入権、自動車、貴金属、宝石、書画骨董品など
≪事業用財産≫…機械装備、器具備品、自動車、商品、製品、売掛金など
≪その他財産≫…貸付金、未収入金、電話加入権、ゴルフ会員権、著作権、特許権、立木など
 
この記事の監修者
宮澤 博
宮澤 博
税理士・行政書士

税理士法人共同会計社 代表社員税理士
行政書士法人リーガルイースト 代表社員行政書士

長野県出身。お客様のご相談に乗って36年余り。法人や個人を問わず、ご相談には親身に寄り添い、 お客様の人生の将来を見据えた最適な解決策をご提案してきました。長年積み重ねてきた経験とノウハウを活かした手法は、 他に類例のないものと他士業からも一目置くほど。皆様が安心して暮らせるようお役に立ちます。

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