相続税と贈与税の納税
2023/09/29
相続税と贈与税では、申告期限・納付方法にどのような違いがあるのか。解説していきます。
相続税の納税
相続税の納税期限は、申告期限と同じく、相続開始を知った日(一般的には被相続人の死亡した日)の翌日から10ヶ月以内となっています。
平成29年12月18日に死亡した場合の相続税の納税期限は、平成30年10月18日となります。
納税は納税額など所定の事項を記載した専用の納付書により行います。
税務署だけでなく金融機関や郵便局の窓口でもできます。
期限までに納めなかったときは利息にあたる延滞税がかかりますので注意してください。
相続税の納付方法
相続税は金銭による一括納付を原則としています。
相続税は被相続人の死亡という事前に予測できない事象を課税の発端としていることや、課税対象となる相続財産のうちに不動産などのすぐには換金できない財産の占める割合が多かったことなどを考慮し、一括納付できない場合にのみ、特別な納税方法として延納(分割納付)と物納(現物納付)の制度があります。
なお、この延納、物納を希望する方は、相続税の申告期限までに手続をとる必要があります。
延納も物納も申請一つでこちらの納税計画を簡単に認めてもらう、という訳にはいきません。
これらの制度を利用する場合にはそれなりの準備が必要ですから、税理士をはじめとする専門家とよく相談しましょう。
贈与税の納税
贈与税の納税期限は、財産をもらった年の翌年3月15日までとされています。
納める人は財産をもらった受贈者です。
贈与税も専用の納付書により納付しますので、取り扱いは前述の相続税の納税と同じです。
もちろん期限までに納めなかった場合には延滞税がかかります。
贈与税の納付方法
納付方法も相続税と同じで、金銭による一括納付を原則とします。
一括で納めることが困難な場合には、延納(分割納付)により納めることができますが、贈与税には物納(現物納付)の制度はありません。