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「予備的遺言」について

2023/09/29
「予備的遺言」について
遺言書を作成する時に、「 受遺者が先に死亡するかもしれない といったことも考えて 作成をしておきたい 」とお考えの方に「予備的遺言」は有効な遺言の方法です。

予備的遺言 

遺言書を作成する時に「 受遺者が先に死亡するかもしれない といったことも考えて 作成をしておきたい 」
とお考えの方に「予備的遺言」は有効な遺言の方法です。

予備的遺言とは
遺言者にとって財産を取得させたい人が、遺言者より先に亡くなった場合を想定して次順位の相続人を指定しておくという方法です。
予備的遺言を活用すると、予備的遺言で指定された相続人に権利移転の効果が生じますので、遺言者の想いはそのまま受け継ぐことも可能です。 

では、「なぜ予備的遺言で次順位の相続人を指定しなければいけないのか」

民法では、遺言者の死亡以前に受遺者(A)が死亡したときは、その効力は生じないと定めています。(994条第1項)

よって、遺贈するという遺言部分は失効することになります。
そうすると遺言者が受遺者(A)に取得させる予定であった財産に関しては、相続人に帰属しますので、法定相続人全員の遺産分割協議により財産を相続することになります。 

例えば、遺言者である甲さんは会社を経営しています。
甲さんの子供3人の内、長男のAさん、及びAさんの子供(孫)Bさんが会社を手伝っている状況です。
甲さんは遺言者の長男であるAさんに会社を継いでもらい、ゆくゆくは孫のBさんに会社を守ってもらいたいと考えています。
そこで甲さんは、甲さんの主たる財産である株式すべてをAさんに相続させるという遺言書を作成しました。
しかし長男のAさんは遺言者の甲さんにより先に亡くなってしましました。
この場合、先に作っておいた遺言書は無効となり、Aさんがもらうべき株式は他の相続人とAの代襲相続人であるBさんとの遺産分割協議によりその相続分を決めることとなります。

これでは甲さんの想いとは異なる分割となる可能性があります。

このようなケースにおいて、上記の予備的遺言の文言を入れておけばどうでしょうか?

「受遺者であるAが遺言者より先にあるいは同時に死亡した場合にはBが遺言者の遺産を取得する。」という予備的遺言の文言を入れておけば、Aさんが甲さんより先に亡くなったとしても、甲さんの遺産はBさんが取得することになり、甲さんの「会社をBさんに引き継ぎたい」という想いも受け継ぐことができることになります。

 

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