ペットのための家族信託
ペットのために家族信託を活用
家族信託は、簡単に言うと家族の誰かに信託会社の役割をしてもらって、財産を預けて管理してもらう方法です。
信託を利用した場合の特徴とすると、例えば、ペットの飼育のために父が子に500万円を預けたとします。
預金の名義は父から子に変わり、子がペットのためにそのお金を使う事ができるようになりますが、父から子へ名義変更をしたことによる贈与税はかからないのが特徴です。
従って、飼い主が認知症になることの心配、施設に入ることの心配、自分の死後の事の心配を、元気なうちに家族信託契約を結んでおけばすべて解決する事も可能です。
遺言(負担付遺贈)や負担付死因贈与契約を使った場合には、自分が認知症になってしまった場合や突然の事故や病気で入院してしまった場合の対応はできません。
負担付贈与契約では贈与税の問題が付きまといます。
また、信託契約では管理を他に委託する場合のその方法や資金の出し方も詳しく契約で定めることが可能です。
従って、ペットの飼育を飼い主が飼っていた条件と可能な限り近づけた管理契約を締結する事も可能になります。
家族信託の登場人物と役割
委託者 ⇒ ペットの飼い主で財産を預ける人
受託者 ⇒ 財産を預かって管理(お金を預かり支払をする)する人
※受託者は信託契約により、管理の一部を委託する事もできます。
受益者 ⇒ 信託により利益を受ける人
家族信託は、飼い主の終活(生活設計)と相続対策を合わせて検討すると有効な制度です。
自らの財産と老後の生活、家族への財産の承継を信託契約で委託する事ができます。
信託契約を使うと遺言では実現できない、生前の対策や世代を越えた承継策を実現する事も可能です。
家族信託を使って、飼い主の人生とペットの生涯を重ね合わせて設計する事をお勧めいたします。
信託契約も相続が発生した場合には、遺留分の問題や相続税の問題は発生いたします。
設計にあたっては専門家の助言を受けることをお勧めします。
家族信託の仕組みについては、こちらを参照してください(信託のページに飛ぶ)