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相続で引き継いだ生命保険に税金はかかるの?

    更新日/2022年2月26日

    生命保険の契約者が亡くなり契約者の変更が行われた場合、税金はどうなるのでしょうか。

    今回は、生命保険契約の契約者を変更した場合、そこに発生する税金や課税の仕組みについて、具体例を交えながらご説明します。

     

    引き継いだ生命保険の記事、家族の画像

     

    生命保険契約と税金の関係

    生命保険契約では、「誰が保険料を負担するのか」「支払われた生命保険金を誰が受け取るか」によって課税される税金の種類が異なります。

    まずは、生命保険契約と税金との関係について確認しましょう。

     

    引き継いだ生命保険の記事入り表

     

    このように、契約形態が異なるだけで、課税される税金の種類も異なります。

    例えば、被相続人が契約者兼被保険者となる契約で、生命保険金の受取人を子に設定している場合には、表の①が当てはまりますので、受け取った生命保険金には「相続税」が課税されます。

     

    保険契約者の変更で課税される税金

    保険期間中に契約者が亡くなり、契約の引き継ぎを行なった場合には、どのような税金が発生するのでしょうか。

    以下では、実際の相談事例を交えてご説明します。

    もうすぐ60歳になるDさんには、85歳を迎えた父がいます。Dさんの父は、Dさんを被保険者とする養老保険を契約し、保険料を支払っていました。そんな中、父が急病で倒れ亡くなってしまったのです。父の死亡に伴い、Dさんはこの養老保険を引き継ぎ、契約者を自分に変更することにしました。

    このように、相続により生命保険の契約者を変更した場合には、税金がかかるでしょうか?

     

    引き継いだ生命保険の記事家族関係イラスト

     

    Dさんの事例の場合、生命保険契約の形態は以下のように変化しています。

     

    引き継いだ生命保険の記事家族の表2

     

    当初の契約では、Dさんを被保険者とした養老保険の保険金を父が支払っていましたが、父が亡くなったことにより保険契約者はDさんへ引き継がれることになりました。

    また、当初はDさんが亡くなった場合には父へ死亡保険金が支払われることになっていましたが、引き継ぎ後はDさんの妻へ支払われるように変更しています。

     

    このように、契約者と被保険者が異なる契約において、保険期間中に契約者が亡くなった場合には、新しい契約者が契約の権利を引き継ぐことができます。

    しかし、保険契約の引き継ぎで注意するべき点は「生命保険契約に関する権利」の移転です。この権利は、父が生きていれば受け取ることができたであろう解約返戻金や保険金などを受け取る権利のことをいいます。当初の契約では、死亡保険金や満期保険金の受取人は父になっていましたが、父が亡くなったことにより、引き継ぎ後はDさんの妻やDさんが受取人となっています。したがって、「生命保険契約に関する権利」は父からDさんの妻に相続されたことになります。

    つまり、保険契約者が亡くなったことによる生命保険契約の引き継ぎには「相続税」が課税される可能性があるのです。

     

    しかし、「生命保険契約に関する権利」は現金のように〇〇円と決まっているわけではないため、このままでは相続税を計算することができません。ですから、「生命保険契約に関する権利」を金額で表すための評価を行い、その評価額に応じて相続税が課税される仕組みになっています。

     

    「生命保険契約に関する権利」の評価方法

    「生命保険契約に関する権利」の評価額は、契約者が亡くなった時点において、その契約を解約した場合に支払われることになる解約返戻金の額となります。

     

    また、解約返戻金の他に受け取った前納保険金の額、配当金などがある場合にはこれらの金額を加算して、解約返戻金の額につき源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額がある場合には、その金額を控除する必要があります。

    つまり、「生命保険契約に関する権利」の評価額を求める算式は、以下のとおりです。

     

    評価額=解約返戻金+(前納保険金+配当金)−源泉所得税

     

    なお、契約者が亡くなった時点の解約返戻金がわからない場合には、保険を契約している生命保険会社などにお問い合わせください。

     

    まとめ

    今回は、相続により生命保険契約を引き継いだ場合に発生する税金について、ご説明しました。契約者の死亡により保険契約を引き継ぐと、「生命保険契約に関する権利」の評価額に応じて相続税が課税されます。

    相続税の計算には、生命保険以外にも様々な観点からの知識が必要になります。相続税申告が必要な場合には、相続に詳しい専門家に相談することをお勧めします。

     

    ソレイユ相続相談室では、実務経験の豊富な税理士があなたに合った相続手続きや相続税申告の提案を行なっております。相続についてお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

     

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