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遺言作成に必要な書類と具体的な手順

遺言として最も利用されている「自筆証書遺言」や「公正証書遺言」はどう作成するのか。遺言書は有効となる書き方をすることはもちろん、遺族の無用なもめ事を防ぐ内容に配慮することも重要です。ここでは、遺言案から遺言書完成までを、具体例をあげながら解説していきます。

 (目次)

1. 自筆証書遺言のサンプルと無効を防ぐ書き方

2. 遺言のメリット

3. 遺言の種類

4. 公正証書遺言の作成手順

5. まとめ

 

 自筆証書遺言のサンプルと無効を防ぐ書き方

まずは下記を参考に自筆遺言の書き方を見ていきましょう。

 

遺言書①web01

 

自筆証書遺言の作成時の基本的な注意点

財産 ●もらう人は正確に人違いが無いように書きます。
例 ○○ちゃん 大阪の○○おばさん

相続開始後(亡くなった後)財産をもらう人は戸籍や住民票を持って来て、人違いが無いか確認されます。だから、氏名、生年月日、続柄を正確に書きます。

 

遺言書②web01

●財産は役所や業者が遺言を見て名義変更できるように書きます。
土地の地番をひとつ間違えて、隣のうちの地番を書いても、土地の所有者と遺言に書いてある地番が違っていれば、法務局の人は登記してくれません。銀行の口座番号も同じです。

 

日付 必ず入れます。
複数の遺言が見つかった場合、遺言は最後の日付が有効となります。そのため日付が分からないものは無効となってしまいます。

 

自書 フルネームで名前を書きます。

 

押印 印鑑の種類は決まっていませんが、実印を押印しておくことが安心です。

 

保管 封印します。

 

遺言書②web02

 

自筆証書遺言について、書き方をご説明しました。
ここからは、さらに詳しく「遺言」のメリットや種類などご案内します。

 

 

  遺言のメリット

●遺言は亡くなった方の意思を死後に法律の力を借りて実現できる

ご自分が持っている財産を誰にどう分けるかを生前に自分で決めることができます。ただし、法律で遺留分として相続人が最低限得られる財産が定められていますから、遺言通りにならない可能性もあります。
また、相続人全員の承認で遺言の通りに分割しないこともできます。

ソレイユ相談室の関連記事➡ 遺言と異なる遺産分割を行えるのか

 

●相続人が遺産分割の話し合いをせず相続手続きできる

遺言がない場合、相続人が話し合って遺産分割を決めていくことになります。この過程で揉めてしまうと遺産分割手続きが長期化し、相続税の特例が使えない場合があります。
遺言に、トラブルを防ぎ、相続税の負担を減らす財産の承継を盛り込むことができます。

 

 

  遺言の種類

遺言には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類あります。

 

自筆証書遺言は、自分一人で全文を自筆で書いて(財産目録に限っては、ワープロ等で作成が可能)、押印し保管しておける方法です。ただし、民法のルールを満たしておらず無効となる遺言書があったり、遺言書そのものが見つからなかったりすると、相続人は遺産分割を話し合いで決めることになります。
また、保管場所については、2020年7月10日より、自筆証書遺言を法務局で原本保管できるよう法改正されました。

 

公正証書遺言は、公証役場で公証人が遺言者の意思に基づいて遺言を作成するので、遺言書が無効になることがないのが一番のメリットです。ご自身の遺言書を公証人と証人2人が確認し、公証役場で原本が保管されます。ただし公証人や証人への報酬や、遺言に記載する財産の裏付けとなる資料の取集など、費用と手間を要します。
遺言者の死亡後、公正証書遺言は家庭裁判所の検認が不要のため、相続手続きにすぐに取り掛かることが出来ます。

 

秘密証書遺言は、遺言の内容は遺言者しか知らせず(秘密)に、遺言の存在は公証役場で、公証人と証人2人に証明してもらう方法です。公証役場では、秘密証書遺言を作成したという記録が残るだけで、遺言内容を確認しませんので無効となる可能性も出てきます。そのため、実務上あまり使われることがありません。

ソレイユ相談室の関連記事➡ 遺言書の有無の確認と手続き方法

 

 

  公正証書遺言の作成手順

公正証書遺言は、法的間違い・改ざん・紛失のリスクがなく、遺言を遺す側にとって一番安心な方法です。遺言を遺された遺族にとっても相続手続きをスムーズに開始できるので安心です。
公正証書遺言の完成までの手順は、以下の通りです。

 

Step1 遺言の案をメモ程度に書いてみる

自分の財産を箇条書きにして、「誰に」「どの財産」を相続させるのか思いのままに書き出してみます。確認したい書類は、後ほど詳しく説明しますが、預金通帳・証券会社の預かり資産一覧表・固定資産税の納税通知書・登記簿謄本や権利証となります。

 

 

Step2 遺産を相続させる原案を決める

公証人役場に行く前に、相続の専門家と遺言案の作成を進めたほうが早く確実です。
将来の財産額は分かりませんが、現在の財産額を踏まえて、誰にどう分けるか検討します。その際、遺言に従った場合の問題点や相続手続きでの問題点を事前に想定しておくことが大切です。
このような相続トラブルの回避や、節税計画について、公証人は一緒に考えてくれる立場の方ではありません。
具体的にどんなことが問題となるのか、遺言作成時に検討しておきたいことは次のことです。

遺言内容で考えておきたいこと
●遺産額に不満の者がいた場合
遺留分の対策がとれているか? その場合いくらになるのか?
●相続税が発生する場合
各自いくらくらいか? 支払いはできるのか?
●不動産が財産に含まれる場合
分割できない不動産の共有は避けたいが、将来の単独所有を考えた代償金の支払、売却を考えた方法が盛り込まれているのか?
相続手続きで考えておきたいこと
●遺言の通りに具体的に実行する人(遺言執行者)は誰にするのか?
家族以外の専門家に依頼することもできます。
●相続手続きをするのに複雑な内容になっていないか?
相続手続きが必要な財産の数が多数あること。
相続税だけでなく、遺産分割協議で換価分割や代償分割場合に譲渡所得も課税される可能性があればその対策はしてあるのか?
●財産をもらった人が維持管理を将来できるのか?
維持しにくい方がいれば、その対策が盛り込まれているか?

 

 

Step3 公証役場を探して予約する

公証人との打ち合わせは相続専門家に依頼することもできます。

➡ 全国の公証役場の一覧表

 

Step4 公正証書作成の必要書類を準備する 遺言書作成当日の証人の依頼を準備する

公正証書遺言案を作成するときに公証役場に提出する書類。
●遺言者本人
印鑑登録証明書(3カ月以内に発行されたもの)1通 戸籍謄本
●遺言で財産をもらう人
相続人/遺言者と相続人との続柄がわかる戸籍謄本
相続人以外の人/住民票等氏名・住所・生年月日のわかるもの
●財産に不動産があるとき
固定資産税の納税通知書(毎年5月に市区町村から送付される) 土地・建物の登記簿謄本
権利証(マンションの場合、持ち分の確認に利用します)
●預貯金
通帳のコピー
預貯金内容がわかる一覧(メモ)
証人について
公正証書遺言の作成には証人2人が必要です。
どなたを証人とするのか、準備方法は次の3つになります。
●ご自身で証人になってくれる人を探す
●司法書士や弁護士などの専門家に依頼する

●公証人役場で証人を準備してもらう
※以下の人は証人になれません
・未成年者
・推定相続人や受遺者、配偶者、直系血族
・公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇人

 

 

Step5 公証人の事前の打ち合わせ

公正証書遺言は初回打ち合わせから何度かの打ち合わせは必要となります。最低でも二度は公証役場に出向かないと完成しません。予約を取った公証人に事前に準備した資料と遺言の原案となる検討事項を見せて打ち合わせし、遺言書の案を作ってもらいましょう。

 

 

 

遺言書の作成場所は原則「公証役場」になります。ただし、歩行困難など公証役場に出向けない事情がある場合には、ご自宅や病院や老人ホームへ公証人が出張してくれます。

 

Step6 公証人手数料の確認

公証人の手数料は、遺言作成当日に現金で支払うことになります。事前にいくらかかるのか公証役場に確認しておくことが必要です。

➡ 公証人手数料の目安

 

Step7 公証役場にて遺言書作成

遺言書作成の当日の流れは次のとおりになります。

①公証人が遺言者、証人の本人確認を行う

②公証人が遺言書の原案を読み上げる

③遺言者、証人が遺言内容を確認する

④遺言者、証人、公証人が遺言書原本に署名押印する

⑤遺言書の正本、謄本の交付を受ける

⑥公証人手数料を支払う

以上で、公正証書遺言の作成は完了です。

 

 

 

  まとめ

遺言について本やネットで調べると、いろいろ難しく書かれています。すべてをマスターして書くのは大変です。一番大切なのはご自身が遺言を書く目的を明確にしておくことです。遺言で想いを実現する早道として、相続無料相談会を活用し相続の専門家に話を伺うことをお勧めします。
今や、財産を承継する方法は、遺言だけではありません。財産内容に応じた、専門家からの節税対策や相続対策など耳よりな情報を受けられるチャンスです。ぜひ、お近くのソレイユ相続無料相談会にご予約ください。



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