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遺言を書き直したくなったら

遺言書を書くのは「死ぬまでに1回かぎり」と思っていませんか?

遺言を書いたあとに家族の状況や自分の財産の状況が変わることは、だれにでも起こりえます。

遺言書は書き直しできるの?など書き直しにまつわる様々な疑問にお答えします。


(目次)

Q1. 遺言の書き直しはできるの?

Q2. どんな時に書き直しが必要になるの?

Q3. 書き直しができない場合はどんな時?

Q4.書き直す時にあわせて見直すポイントは?

Q5. 書き直しの負担を少なくする書き方はあるの?

Q6. 遺言を書いた当時の財産が無くなっていたり増えていたりした場合はどうなるの?

Q7. 書き直しする際の手順は?(自筆証書遺言の場合)

Q8. 公正証書遺言は書き直しできるの?

 

Q1 遺言の書き直しはできるの?

A1 遺言書はいつでも書き直しができます。

遺言書は一生に一度だけ書くという決まりはありません。

いつでも、亡くなるまで何回でも書き直しすることができます。

自分の気持ちが変わったり、財産の状況が変わったり、家族に変化があった場合など、様々なタイミングで見直しをすることができます。

見直しをする際には、大切なポイントを抑えて、効果的に行ないましょう。

なお、遺言書が複数ある場合、日付が最新のものが有効となります。

書き直しをした後は、トラブルを防ぐためにも、古いものは破棄するようにしましょう。

 

 

Q2 どんな時に書き直しが必要になるの?

A2 家族に変化があったときや、財産の状況に変化があったときには見直しが必要です。

遺言書を書いた後、数年も経過すると、ご家族の状況や財産の状況が変わってくることがあります。

こうした変化はどなたにも起こりうる可能があります。

見直しが必要な具体的なケースには以下のようなものがあります。

 

 

1.家族の状況が変わった時

家族が増えた場合

子どもが誕生した場合は、法定相続人が増えることになりますので、遺言書の見直しをしましょう。

 

離婚した場合

離婚によって配偶者は法定相続人ではなくなります。遺言書の見直しが必要です。

ところが、子どもについては、親子であることは変わらないため、親権がなくなったとしても法定相続人として相続することになります。

もし、前の配偶者との間に二人の子どもがいて、新しい配偶者との間に子どもが一人誕生した場合、法定相続人となる子どもは合計三人となります。

 

家族が海外に居住する場合

法定相続人である家族が海外に居住するような場合、もちろん海外在住の相続人も相続することができます。

しかし、遺言書が無かった場合、遺産の分割は相続人全員が集まって遺産分割協議を行う必要があります。

海外在住者が協議の場に同席できないとなると、通常より手続きは複雑となります。

遺産分割協議書への署名をとるために日本と海外とで書面のやり取りや、海外在住の証明取得などです。

こうした複雑な手続きによる負担を避けるためにも、遺言書の見直しが必要です。

 

 

2.遺言書に書いた家族(相続人)が亡くなった時

遺言書を作成した後に、遺言書に財産の分配先として記入した相続人が亡くなった場合、その亡くなった人に分配していた相続内容は無効となります。

無効内容が残ったままの遺言書をそのままにしておくと、実際に相続が起こった時に、分配先が未定となっている財産について、改めて相続人全員による遺産分割協議が必要となってしまいます。

相続人となっていた配偶者やお子様が亡くなった場合は、遺言書の見直しが必要です。

 

 

3.新しく預金口座を作った時

遺言書を作成した後に、新しく預金口座を開設した場合、その預金はいずれ相続の対象となります。

遺言書の中において、預金の口座まで特定しているような場合は、新しい口座情報を加えて遺言書の見直しが必要です。

 

 

4.預金口座が変わった時

もし、預金の口座まで特定している遺言書を作成した後に、口座名義を変更したり、複数の口座を統合したりしますと、遺言書に記入した口座情報と一致しない状況が発生します。

このような変更があった場合も遺言書の見直しをしましょう

 

 

5.預金口座を解約した時

遺言書を作成した後に、預金口座を解約した場合、遺言書に記入した口座情報が存在しないことになりますと、その部分について遺言書内容を実行することができなくなります。

このような場合も、遺言書の見直しをしましょう。

 

 

6.あげる財産を処分してしまった時

遺言書を作成した後に、相続する予定であった不動産を売却していた場合などです。

この場合、不動産を相続することができなくなりますし、売却したことによって得た売却代金が増えることになりますので、遺言書の書き直しが必要です。

そのほかに、相続の対象としていた財産価値の高い品を滅失した場合や、相続する予定であった財産を生前贈与した場合も、遺言書に記載した財産が無いということになります。

同様に遺言書の書き直しが必要です。

 

 

Q3 書き直しができない場合はどんな時?

A3 本人が認知症になった時です。

遺言者本人が「認知症」になると、法律的に「遺言能力はない」ものと判断される可能性があり、遺言書の書き直しも難しくなります。

ご自身で症状を自覚することは難しいと思いますが、認知症と判断される前に必要な見直しは先延ばしせず、早目に行いましょう。

 

 

Q4 書き直す時にあわせて見直すポイントは?

A4 遺留分と相続税について考慮する。   

書き直すタイミングは、上記の「書き直しが必要なケース」でご紹介したように、様々なケースがあります。

この書き直しをする時、同時に見直してほしいポイントがあります。

  

「だれに」「なにを」「どのように分配するか」という点に変更が及ぶ場合は、変更に伴って影響を受ける『遺留分』『相続税』も併せて見直ししましょう。

それぞれの見直すポイントを簡単にご紹介します。

1.『遺留分(いりゅうぶん)』について

財産を相続する人は、原則は法律で決められている家族(法定相続人)となっていて、さらに法定相続人には一定の割合で相続財産の取得が法律で保証されています。

この割合のことを遺留分といいます。

そして、法定相続人にはこの遺留分を請求する権利が認められています(遺留分侵害請求権)。

なお、法定相続人が遺留分を請求するかしないかは任意となります。

遺留分を考慮せずに遺言を記すこともできますが、もし、家族(法定相続人)の中で遺留分を下回る相続内容の人がいた場合、「こんな内容は不公平だ!」と感じて、遺留分を請求する権利を行使する可能性があります。

そうなりますと、他の家族(法定相続人)は遺留分侵害請求をした人に対して遺留分の割合に相当する金銭を払うなどの対応をすることになります。

せっかく遺言書を作成したのに家族に新たな負担を課すことがないよう、遺言書を書き直す時に「だれに」「なにを」「どのように分配するか」という点に変更があった場合は、遺留分まで考慮をしておきましょう。

コラム:遺留分の請求について

遺留分の請求について

 

2.『相続税』について

亡くなった方から相続財産を引き継いだ場合、一定の金額以上の財産については税金がかかります。

これを相続税といい、相続した人が納付します。

そして、財産の分け方によって、相続人が負担する税額が変わってきます。

相続した人が相続税を期日までに納付できれば問題ないのですが、税額が高額な場合や、すぐに換金できない不動産のみを相続したような場合は、税金を支払うための工面をしなくてはなりません。

遺言書を書き直す時に「だれに」「なにを」「どのように分配するか」という点に変更があった場合は、相続税まで配慮したいところです。

ただし、相続税をシミュレーションすることは専門家でないとできませんので、ぜひ遺言の見直しをするタイミングで専門家に相談をしてください。

 

 

Q5 書き直しの負担を少なくする方法はあるの?

A5 あります。「軽微な変更に対応できる書き方」と「遺言書の中に予備的遺言を書く方法」があります。

遺言書を書いた後、数年も経過すると、ご家族の状況や財産の状況が変わってくることは、どなたにも起こりえます。

変化に合わせて遺言書の書き直しが必要になりますが、その都度書き直しすることはご本人にとっても負担が大きいものと思います。

できるだけその負担を少なくするため工夫をご紹介します。

1.軽微な変更に対応できる書き方

 例えば、遺言書作成にあたり、以下の二つのパターンの遺言があったとします。

もし、遺言書を作成した後に、預金内容に変動が発生した場合、どちらが書き直しの手間が少ないでしょうか?

もし、遺言書の書き直しをしていなかったら、どのようなことが起こるでしょうか?

   

パターン①の場合、C支店の定期預金は解約しているため、相続財産の対象そのものが存在しないことになります。

一方、パターン②の場合ですと、預金内容に変更があっても、そのまま遺言を実現することができます。

つまり、遺言書の書き直しがなくとも、対応できるということになります。

   

パターン①のように、遺言内容と実際の状況が一致いないことが発生しますと、一致しない部分の遺言は無効をなってしまいます。

パターン②のように工夫をしておくことで書き直しの手間を減らすことができます。

特に、現金預金など金額に変動が生じるおそれのある財産などについては有効な方法です。

また、認知症などによって書き直しができない事態に備えておくことにもつながります。

2.遺言書の中に予備的遺言を書く方法

遺言書の中で「〇〇に相続させる」と書いても、遺言書を作成した後に、その指定した相続人が自分より先に亡くなることもあります。

あまり考えたくないことではありますが、もし、指定した相続人が先に亡くなった場合、亡くなった方を対象とした遺言部分は無効となってしまいます。

このような事態にそなえて、「予定どおりに行かなかった場合、代わりにどうするか」について書いておくことを、「予備的遺言を書く」といいます。

例えば、「妻が亡くなっていた場合、妻に相続する予定であった財産を、長男と次男に2分の1ずつ相続させる。」というような代替案を遺言書に書きます。

これにより予定外の事態が起きたとしても、遺言者の意思を反映させることができますし、遺言書を書き直す手間を減らすことができます。

 

 

Q6 遺言を書いた当時の財産が無くなっていたり増えていたりした場合はどうなるの?

A6 家族(法定相続人)全員での話し合いが必要となります。

遺言書作成から年月が経過すると、遺言内容に記載した財産に変化がある場合があります。

 

例えば…

   

『遺言書作成当時にあった不動産が数年後に売却して無くなっていた』

   

『遺言書作成当時には無かった不動産が増えていた』

   

前者は遺言書に指定していた財産が無くなるのでので、遺言書どおりに分配することは難しくなります。一方、後者は遺言書に分配の指定すらないことになります。

このように、遺言書に記入した財産が無くなったり、逆に増えていたりする部分があった場合には、その部分について改めて家族(法定相続人)全員での話し合い(遺産分割協議)が必要となります。

また、遺言書どおりに分配することが、相続人にとって不都合があるような場合も(例えば、指定された不動産を相続することは相続人にとって望まない等)、改めて家族(法定相続人)全員での話し合い(遺産分割協議)を行うことになります。

 

 

Q7 書き直しする際の手順は?(自筆証書遺言の場合)

A7 今ある遺言書を訂正するか、新しく書き直しをします。

小さな変更を修正する程度でしたら、民法のルールに従って、すでに作成した自筆証書遺言を訂正するという方法があります。

しかし、訂正もルール通りに行いませんと無効になりますし、修正を加えたことにより後で確認する相続人が混乱することを避けるため、書き直しすることをおすすめします。

書き直す手順としては、新しく遺言書を作成する時と同様です。

なお、遺言書が複数ある場合、日付が最新のものが有効となります。

作成後、トラブルを防ぐためにも、古いものは破棄するようにしましょう。

  

ちなみに自筆証書遺言から公正証書遺言に書き換えることもできます。

 

 

Q8 公正証書遺言は書き直しできるの?

A8 公正証書遺言も書き直しができます

公正証書遺言も作成し直すことが可能です。

小さな誤記を訂正したい場合は、公証人に「誤記証明」を発行してもらうという方法があります。しかし、内容そのものを変更したい場合は、再度作成のしなおしを行います。

新たに公正証書遺言を作成する時と同様、証人立ち合いのもと、公証人による作成を行い、手数料を支払う必要があります。

遺言書の作成には、法律の知識や税金の知識も必要となってきます。

遺言書の書き直しについて、何かわからないことや、不安なことは一人で悩まずにぜひ専門家に相談をしてみてください。

ソレイユ相続相談室では、相続対策や家族信託等、各種相談に対する無料相談会を開催しています。

 

 

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