更新日/2022年1月13日

普通養子と特別養子とは?

養子縁組とは、実の親子関係のない人との間で、親子関係、またそれを通じた親族関係を結ぶことを可能にする制度です。
養子縁組には、普通養子縁組(一般養子縁組)と特別養子縁組の2つがあります。

①普通養子縁組と普通養子
養子が実親との親子関係を存続したまま、新たに養親との親子関係をつくる養子縁組です。
従って、実親と養親と二重の親子関係となります。この養子縁組による養子を「普通養子」といいます。

②特別養子縁組と特別養子
養子が実親との親子関係を断ち切り、養親が養子を実子と同じ扱いにする養子縁組です。
この場合、実親とは親子の関係が終了し、養親と実子同様の関係になります。この場合における養子を「特別養子」といいます。

民法上の養子の相続権

普通養子、特別養子ともに縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得します。
したがって、養子は実子と同様に、養親の相続人となります。
また、普通養子では、実親との親子関係が存続したままなので、実親・養親の双方の相続人となります。 

税法上の普通養子の取扱い

民法では普通養子は実親・養親、双方の相続人となり、これらの実子と変わらない取扱いになりますが、

相続税法においては普通養子について、実子の取扱いと異なる一定の制限が設けられています。

法定相続人の数

相続税を計算するとき、非課税と基礎控除の金額算定に「法定相続人の数」が用いられます。

算式は次のとおりです。

≪生命保険金又は死亡退職手当金の非課税金額≫

(算式) 非課税金額 = 500万円 × 法定相続人の数

≪相続税の基礎控除の金額≫

(算式) 基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

民法の規定によれば養子も相続人となりますから、養子が増えれば法定相続人の数も増加し、非課税金額・基礎控除金額が増えることで、容易に相続税回避ができてしまいます。
税務署としては、このような、相続税を回避することを目的とした養子縁組を認めるわけにはいきませんので、法定相続人の数に含める養子の数に次のような制限が設けられています。

①被相続人(亡くなった人)に実子がいる場合
「法定相続人の数」に含められる養子の数は1人まで。

②被相続人(亡くなった人)に実子がいない場合
「法定相続人の数」に含められる養子の数は2人まで。

そのため、この1人または2人の養子の数を法定相続人の数に含めることで相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合には、この1人または2人であっても法定相続人の数に含めることはできません。

なお、次に当てはまる養子は、実子として取り扱われるので、人数制限から外れ、すべて法定相続人の数に含めることができます。

(1) 被相続人との特別養子縁組により被相続人の養子となっている人
(2) 被相続人の配偶者の連れ子(実子)で被相続人の養子となっている人
(3) 被相続人と配偶者の結婚前に特別養子縁組によりその配偶者の養子となっていた人で、被相続人と配偶者の結婚後に被相続人の養子となった人(相令3の2)

法定相続人の数が関係する項目

法定相続人の数が関係する相続税の計算項目としては次のものがあります。

(1)相続税の基礎控除額の計算をするとき
(2)死亡保険金の非課税限度額の計算をするとき
(3)死亡退職金の非課税限度額の計算をするとき
(4)相続税の総額の計算をするとき

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この記事の監修者

宮澤 博

宮澤 博 (税理士・行政書士)

税理士法人共同会計社 代表社員税理士
行政書士法人リーガルイースト 代表社員行政書士

長野県出身。お客様のご相談に乗って36年余り。法人や個人を問わず、ご相談には親身に寄り添い、お客様の人生の将来を見据えた最適な解決策をご提案してきました。長年積み重ねてきた経験とノウハウを活かした手法は、他に類例のないものと他士業からも一目置くほど。皆様が安心して暮らせるようお役に立ちます。