遺産分割未了のうちに相続人が死亡してしまったとき

 (質問)
ご相談者にはお子さんがいませんでした。
数年前に配偶者Aさんを亡くしました。
Aさんのご両親はすでに他界していましたので、Aさんの相続人はご相談者とAさんの兄弟姉妹ですが、Aさんの兄弟姉妹との間で遺産をどう相続するか話し合いができないうちに、ご兄弟のお一人Bさんが亡くなってしまいました。
Bさんには配偶者のCさんと、お子様DさんEさんがいます。
このような場合、Aさんの遺産分割協議書にはだれが署名・捺印すればいいのでしょうか?  

(回答)
今回の場合、相続人であったBさんの権利をCさんDさんEさんが承継していますので、Bさんの権利承継者としてCさん,DさんEさんの3人が遺産分割協議に参加しなければなりません。 

それでは、BさんがAさんより以前に死亡していた場合はどうでしょうか。

この場合には、Aさんの相続開始時に、本来、相続人であったはずのBさんが既に死亡していますので、
Bさんのお子様であるDさんEさんが代襲相続人となります。

配偶者のCさんは代襲相続人ではありませんので、遺産分割協議に参加することはありません。

このようにBさんの死亡の時期によって遺産分割協議に参加しなければならない方が変わってきます。

お一人でも押印の欠けた遺産分割協議書は全て無効となってしまいますので注意が必要です。

遠方にお住まいなどで、普段、あまり交流のない配偶者のご兄弟にさらに相続が開始してしまった場合は、権利承継人が増え、遺産分割協議の成立や印鑑登録証明書の取得依頼が難しくなる場合もあります。

銀行や不動産の所有権移転の手続きには、死亡届の提出、年金の手続き、被相続人の準確定申告や相続税申告などと違って法定の期限がないため放置してしまうこともあります。

しかしさらに次の相続が開始してしまい、権利承継人や代襲相続人等の利害関係人が増えて、それらの関係者から署名・押印してもらわなければならないこともありますので、できるだけ速やかにお手続きされた方がよいでしょう。 

また、今回のケースのように相続人の確定そのものが複雑でわかりにくい場合もありますので、
重ねて相続が発生している場合などは、専門家にご相談されることをお勧めいたします。

ご相談については、相続の実務に詳しいソレイユ相続相談室の無料相談をご活用ください。

この記事の監修者

宮澤 博

宮澤 博 (税理士・行政書士)

税理士法人共同会計社 代表社員税理士
行政書士法人リーガルイースト 代表社員行政書士

長野県出身。お客様のご相談に乗って36年余り。法人や個人を問わず、ご相談には親身に寄り添い、お客様の人生の将来を見据えた最適な解決策をご提案してきました。長年積み重ねてきた経験とノウハウを活かした手法は、他に類例のないものと他士業からも一目置くほど。皆様が安心して暮らせるようお役に立ちます。