作成日2021年8月18日


人生100年時代。

大切な家族と財産を守っていくためにも、もしもの時のために準備を始めませんか?

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 (目次)

1.自分の死後よりその手前の時期が終活の本番

2.遺言では守りにくい家族の生活

3.家族信託と遺言の組み合わせがベスト

4.まとめ

 自分の死後よりその手前の時期が終活の本番

「人生100年時代」といわれ、終活も一つのブームになっています。

自分の死後のことを考え、自分が面倒を見ている家族の生活を心配し、生前贈与や遺言を書いておくことは大切なことです。

しかし、それ以前に、高齢になる65歳から80歳そして100歳までの長い年月の間、ご自分と家族の暮らしをどう守っていくかを考えることが大切な時代になってきました。

その中で心配されるのが、認知症に代表される病による自身の判断能力の低下です。

ご家族の長として家族の生活を守り、子供たちが巣立った後は妻の暮らしを守ってきたご主人が、認知症になり判断能力が低下してしまったら大変なことになります。

人が亡くなると預金は凍結されて使えなくなってしまいます。これは当然なことで、死者は預金を使うことがないからです。

また、認知症により判断能力が無くなったとされた時も、預金は凍結されて使えなくなってしまいます。生きいているのに死者と同じ扱いを受けることになります。

認知症になると、株の売買もできなくなりますし、不動産の売買も賃貸の契約を結ぶこともできなくなります。

そんな事態になったら、奥様の暮らしはどう守っていけばよいのでしょうか?

私たちは、自分たちの死後のための終活だけでなく、万一の病で経済的に死者と同様の扱いを受けることになってしまった場合のための終活も合わせて考えておく必要があるのです。

 遺言では守りにくい家族の生活

遺言は、自分の死後に自分の財産の承継を自らの意思で決めておくことができる財産承継にも相続争い防止にも有効な方法です。

ただし、遺言が効力を発するのは遺言を書いた人が亡くなってからなのです。

このような事例があります……。

公正証書の遺言に「すべての預金は妻に相続させる」と書いてあり、それを夫も妻も承知しているし、子供たちも認める遺言が作成されていました。

その後、ご主人が運悪く脳梗塞で意思表示ができない状態になってしまいます。

ご主人が亡くなれば、遺言通り預金はすべて妻のものとなります。

他の誰にも行くことはありません。

しかし、意思表示ができないご主人の代わりに、奥様か遺言を持って銀行に行っても奥様に預金が払い出されることはありません。

ご主人が生きている限り本人確認が必要だからです。

認知症になっても同じことが起きてしまうのです。

こんな時、金融機関は「成年後見制度」を勧めてくれます。

簡単に言うと家庭裁判所が意思表示のできないご主人に代わって、ご主人の財産を管理してくれて生活費を渡してくれます。

「成年後見制度」は、申請には手数料がかかりますし、皆さん驚かれるのが、家族が後見人になれるとは限らないので、専門家に財産額に応じて毎月2万円以上の手数料を支払わなければならないことです。

自分が死んだ後にしか効力がない遺言……。

認知症等で経済的に死んだものと同じ状態になると、家庭裁判所にわが家の財産が有料で管理されるようになってしまいます。

このような問題を解決するために活用されるようになったのが家族信託です。

 遺言では守りにくい家族の生活

家族信託の仕組みはとてもシンプルです。

信託銀行を使う必要もないし、家族の間で「信託契約」を結べばよいのです。

例えば……。

父の財産  自宅と預金3000万円

家族構成  自宅に父と母が同居

長男が結婚して別所帯で暮らしています。

父の希望は、自分と妻は自宅で死ぬまで暮らしたい。

普通の生活費は年金で賄えているで、老後の家屋修繕費・医療費・介護費用・生活費等の金銭管理は長男にみて欲しい。


家族信託契約の活用

父と長男で家族信託契約を結びます。その内容は……、

①父が亡くなるまで、父名義の自宅と預金のうち2000万円を信託契約で長男に預けます。

→自宅も預金も信託契約で長男の名義になるので父が認知症になってもお金はおろせますし、修繕の契約もできます。

②信託契約の目的は父と父の扶養家族の母が、今まで通り自宅で暮らせるように、家屋修繕費・医療費・介護費用・生活費のお金の管理を長男がすることで、その目的以外に長男はお金を使えません。

③父が亡くなったら信託契約の権利は母が引き継ぎます。

つまり、自宅で亡くなるまで生活する権利は母のものとなり、家屋修繕費・医療費・介護費用・生活費のお金を父同様に長男から受け取れます。

④母が亡くなったら信託契約は終了し、残っている財産=長男が預かった自宅・預金はすべて当初契約した通り長男の名義になります。

このように、家族信託を使えば、ご自分の認知症対策と残された奥様の生活の確保と遺産の分配の役割まで行わせることができます。

信託財産には全財産を入れる必要はありません。

信託財産に入れない財産は遺言で承継させればよいのです。

また、信託で預けた財産も、預けた人だけでなく誰にでも信託終了時に承継させることができます。

 まとめ

家族信託を使えば、ご自身とご家族の生前の生活費の管理も行うことができますし、遺言と同様に死後の財産の分配もすることができます。

特に、相続税が心配な方は、信託契約の組み方を検討することにより相続税の節税になります。

家族信託の設計と契約書の作成は、家族信託に強い税理士法人と行政書士法人の協力で行うことがベストです。

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