無償返還届出制度とは

2013/10/8

無償返還届出制度について

借地権を設定する際に、権利金等の一時金を授受する取引上の慣行がある場合に、権利金を授受せずかつ相当の地代も授受しないときは、権利金の認定課税が行われることになります。

しかしながら、同族会社とその代表者のような場合には借地権の設定時または解約時に権利金または立退料等を授受せず、また借地借家法等の権利要求をしないこととしても、やむを得ない面があると考えられます。

このような場合にも、税法上の取扱いを一律に適用した権利金の認定課税を行うことは必ずしも実状に即さないものとなります。

そこで、権利金を授受せずかつ相当の地代も授受しない場合に、常に権利金の認定課税をするのではなく、当事者の意思により相当の地代の額の認定課税を受ける方法を選択する余地を与える制度が、無償返還届出の制度です。

この制度によれば、契約の終了により土地を地主に返還するときは、立退料等の授受は一切しないこと、つまり、借地権価格を常にゼロの状態にしておくことを当該者が契約書で明らかにし、地主と借地人との連名による「土地の無償返還に関する届出書」(以下「無償返還届」ともいう)を遅滞なく、地主の所轄税務署長または国税局長に提出することとし、その提出があった場合には、実際に授受している地代の額と相当の地代額との差額について、認定課税をしようとするものです。

なお、土地の所有者が個人で借地人が法人である場合には、実際に授受している地代と相当の地代との差額に対して具体的には課税関係は生じません。