配偶者の税額軽減って本当に有利?

2017/11/11

Q、私の夫が亡くなりました。夫の遺産は、自宅と預金で約1億円です。相続人は、妻である私と、長男、次男の3人です。
遺言書はありませんでした。長男と次男は既に独立しています。
私自身も預金はあるのですが、長男と次男は私の老後を心配したのか、「全部お母さんが相続すればいいよ」と言ってくれています。
以前、「妻が相続した財産については相続税がかからない」と聞いたことがあります。
夫の遺産の全てを私が相続した場合、相続税はかからないのでしょうか?


A、「妻が相続した財産については相続税がかからない」というのは、「配偶者の税額の軽減」の特例のことです。

「配偶者の税額の軽減」とは、被相続人(亡くなった人)の配偶者(妻または夫)が遺産分割や遺贈により実際に取得した正味の遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。
(1) 1億6千万円 
(2) 配偶者の法定相続分相当額(被相続人に子がいる場合は遺産額の2分の1)

この特例を受けるためには、以下の手続きが必要となります。
(1) 相続税の申告書の提出
(2) 戸籍謄本、遺言書の写し又は遺産分割協議書の写し及び相続人全員の印鑑証明書(原本)の提出

この配偶者の税額の軽減は、配偶者が遺産分割などで実際に取得した財産を基に計算されることになっています。
したがって、相続税の申告期限までに分割されていない財産は、税額軽減の対象になりません。但し、相続税の申告書又は更正の請求書に「申告期限後3年以内の分割見込み書」を添付した上で、申告期限までに分割されなかった財産について申告期限から3年以内に分割したときは、税額軽減の対象となります。(相続税の申告期限から3年を経過する日までに分割できないやむを得ない事情があり、税務署長の承認を受けた場合で、その事情がなくなった日の翌日から4か月以内に分割されたときも、税額軽減の対象になります)

今回の事例の場合、夫である被相続人の遺産が1億円ということですので、遺産の全てを奥様が相続された場合には、相続税は課税されません。但し、長男・次男と遺産分割をした上で、必要書類とともに相続税の申告書を税務署へ提出する必要があります。

しかし、今回の場合は、全てを奥様が相続することが本当に良いことなのでしょうか?

「配偶者の税額軽減」は、「遺された配偶者の生活保障のため、配偶者が相続した財産のうち一定額まで相続税を課税しない」という主旨の制度ですが、その一方で、夫婦という同一世代間での財産の移転であるため、近いうちにもう一度相続税課税の機会がある、という側面もあります。

夫婦のうち、どちらかかが亡くなる場合を一次相続、その後、残された配偶者が亡くなることを二次相続といいます。
今回の場合のように、一次相続で全ての財産を配偶者に相続させると、二次相続時の相続財産が大きくなり、相続税の税率が高くなってしまう可能性があります。一次相続時に、配偶者・長男・次男で財産を分けていれば、二次相続時の税率を低く出来た可能性があったということになります。
しかし、一次相続の時点で配偶者の年齢が若い等、二次相続まで時間がある場合には、その間に様々な相続対策が検討・実行でき、二次相続時の相続税を減らすことも可能となります。

一次相続で、配偶者の相続割合を決定する際には、目の前にある税負担を軽減させることにとらわれがちですが、将来の二次相続を見据えた税負担まで考えることで、財産の承継にかかる税負担を最小限に抑えることができます。
配偶者の年齢、健康状態、今後の生活基盤、相続対策に対する考え方など、様々な角度からの検討が重要となります。

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