会社からの借入がある場合の課税関係

2018/2/5

会社からの借入がある場合の課税関係
会社の株主や経営者が亡くなった場合に、その亡くなった人(被相続人)が会社や関係者(以下、「会社等」と言います。)からお金を借りている場合があります。
少額であれば特に問題は無いでのしょうが、長年経営者であった場合や、過去の何かしらの経営上の判断によっては、会社等から被相続人に対して多額の貸付を行っている場合があります。
この貸付金は被相続人からすれば借入金なわけですから、相続人はその返済の義務を引き継ぎ、将来返済していかなければならないことになります。


相続の放棄
会社等からの借り入れがあまりにも多額で、被相続人の財産ではとても払いきれないような場合は相続の放棄を検討しなければなりません。
これは相続開始から3か月以内に家庭裁判所で行う手続きになりますので、早めの対処が必要です。


相続税の債務控除
被相続人の財産を相続した場合、当然債務も引き継ぐことになります。
この場合、相続税を計算する上では被相続人の遺産総額から、債務の金額を控除し、残った金額が基礎控除の金額を超える場合に相続税が課税されることになります。
控除することができる債務には会社等からの借入金も含まれますから、相続税の計算をする際は忘れずに控除するようにしてください。
確かに借入金が存在することを証明するために、契約書・帳簿などの書類や預金通帳などで資金の流れが確認できることが望ましいです。


債務免除があった場合
前述してきた会社等からの借入金につき、会社等が債権放棄をし、被相続人にとってみれば債務を免除された場合は、被相続人またはその相続人は借入の返済をしなくて済むようになります。
その場合、被相続人または相続人は、会社から債務免除されたときは、免除額相当額の経済的利益を受けたものとして所得税が課税され、関係者個人から債務免除されたときは、免除額相当額の贈与があったものとして贈与税が課税されることになります。

債権放棄は債権者(今回のケースでは会社や関係者を言います。)の一方的な通知で行っても有効になりますので、借金を無くすために会社の経営者等に働きかけて免除するケースがありますが、以上のように、債権者が一方的に債務免除を行った場合、相続人等に所得税や贈与税など思わぬ負担がかかってしまう場合があります。

また、相続人等が経済的に困窮しており、債務を果たすことが明らかに困難な場合は、その返済という義務を果たすことができない範囲の金額については、贈与税の対象にならないことになっていますので、無税で免除することができます。
安易な債務免除は納税を伴うことが多いので、相続人等の資産状況を確認しなければなりません。
もちろん、債務を免除された金額以上に税金がかかることはありませんから、多少の納税が発生しても、債務の免除を受ける方が有利となりますが、後から思わぬ税金がかかることは避けたいですね。


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